島の悲願

 

島へ島へと

島の悲願

与那国から製糖工場がなくなるということは、砂糖キビに頼り切った農業をしてる以上、島全体の産業が崩壊的打撃をこうむるということである。つまり、島で自立して生きていくことが不可能となるということである。原料だけを生産し、製糖工場のある他の島まで船で運ぶといっても、コストがいよいよ高くなり、実際問題として不可能である。

なんとしても島で生きていかねばならぬというのは通理で、とにかく製糖事業をやめるわけにはいかない。製糖という一つの事業に特化してきたことが、裏目に出てしまったのである。

島の農業を守り、島の農業を守るのに、農協か与那国町が製糖工場を買い取り、自ら操業するしかない。買収金額は1億2千6百万円ということだ。これを与那国町と与那国農協が支払うことにした。資産をやり繰りしているうちに沖縄県が監査にはいり、与那国農協が不正や経理をしていることがわかってしまった。しかも貸付した企業が倒産していたので、貸付した3億円は不良債権となってしまったのだ。

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