コンビーフなるもの。

 

島へ島へと

コンビーフなるもの。

「サンドイッチシャープ」は、いまでいうフェースとフードの店である。今時のハンバーガーショップと違うと違うのは、ガラスケースにおさまっているサンドイッチはどれも店のおばさんの手づくりだということである。カウンターについて好みのサンドイッチをとってもらい、コーラで食べる。今考えれば、これこそアメリカン的である。

私が一番好きなのは、コンビーフ炒めだった。玉ネギやキャベツを切り、コンビーフとともにフライパンで炒める。御飯と味噌汁がつく。要するにランチなようなものである。

恥ずかしい話なのだが、栃木県に生まれて東京で学生生活を送っていた私はコンビーフは極めて御馳走だったのだ。ほとんど食べたことがないといってもよい。

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