島へ島へと
藤野博之さんとの旅-2
那覇にいけば、新川さんや川満さんと酒場にくりだし、談論風発する。時には朝まで飲む。おかげで私も新川さんや川満さんと友人となった。今でも顔を見合わせれば、暗黙のうちに酒場にくり出すということになる。
石垣島では、私立文化館にいった。与儀館長は当然のことだが、ルポライターの友寄英正さんや八重山毎日新聞も上地義男さんがいる。みんな藤野さんとは旧知の間柄で、藤野さんといっしょにいるだけで私も友人になる。途端に世界が一瞬と広くなるのだ。もちろんその晩わ酒盛りである。泡盛は悪酔いしないので、いくら飲んでも平気だ。
与那国島に飛ぶ日、風が強かった。私は民宿で朝に自転車を借り、飛行機の様子を見にいく、すべての便に欠航の表示が出ていた。風がおさまるまで、あと何日か石垣にいなければならない。日程に余裕がないので困るのだが、無理な自己主張をしても仕方がない。
さっそく私はシマチャビ(離島苦)の洗礼を受けたのだった。